パ・ド・カトル

 

チェーザレ・プーニ作曲
版:ペロー版、アントン・ドーリン版
初演:ロンドン王立劇場(1845年7月12日)

 

 

4人のスターバレリーナを揃えて競演させる、という設定になっているためか、ガラ公演でもめったにみかけません。ピンクのロマンティック・チュチュに身を包んだ4人のバレリーナが優雅に舞うすてきな踊りです。現在踊られるのは、タリオーニらが踊ったペロー版とは違うドーリンによる復刻版ですが(ペロー版は記録がなく、失われてしまいました)、ロマンティック・バレエの時代の踊りを彷彿とさせる独特の踊り方を見ることができます

 

 

あらすじ

 

ストーリーは特にありません。題名の通り「パ・ド・カトル(4人の踊り)」、4人での踊りです。4人のバレリーナは、初演時に舞台に立ったタリオーニグラーングリジチェリートの役柄を割り当てられています。タリオーニ役が、真ん中で立っているバレリーナで、中心的役割を担います(たいてい、一人だけネックレスやブレスレットなどをしているので分かります)。まず、タリオーニ役を囲むようにして4人がポーズをとっているシーンから始まります。そして、4人で踊った後、それぞれのヴァエーションを披露し、最後に再び4人でコーダを踊り、また始めのポーズに戻ってとなります。

       

 

見所

 

最初と最後の4人のポーズは、写真などでよく見かける象徴的なシーンです。ライトの中に浮かび上がる4人の姿は、絵画のようでとても素敵です。
全体的に、かなりの前重心でポーズがとられたり、踊られたりします。
ロマンティック・バレエならではの優雅な雰囲気とともに、独特の振付も楽しめます。

 

 

※上記の写真は掲載の承諾を頂いております。肖像権の侵害に当たるため、

無断でのお持ち帰りはご遠慮ください。