|
私が初めてバレエと出会ったのは、確か4歳のとき。ただし、私はそれを全く覚えていません。 私のお母さんが、小さな私を連れて、バレエ教室、ピアノ教室、英会話教室を見学し、 私に、「どのお教室に入りたい?」と聞いたそう。私は迷わず英会話教室を選んだらしい。(笑) それから、バレエとは無縁の10年間を、英会話教室に通いながら過ごしました。(しかし、 英会話教室とは中学入学と同時にお別れ。) 私とバレエの本当の出会いは、中学3年生の時。まわりのみんなが本格的に高校受験モードに 入り始めた14歳の秋でした。 ある日曜日に、私は第一志望の高校の文化祭に行ったのです。しかも、行くのは初めて^^;。(笑) その高校は、県内2,3位くらいのレベルの高い、また個性的な高校で、いろんな才能を持った 生徒ばかりの自由な校風の学校でした。 いろんな場所を回って、いろんな物を食べた後に、私はステージ発表を観に行ったのです。 その高校には、照明や装置もバッチリの立派なホールがあり、私はまずそれにビックリしました。 そして、さらにビックリしたのは、そこで観た、あるグループの公演でした。 そのグループは、クラシックバレエ、モダンバレエ、ジャズダンスなどの経験者の子たちが 集まって、様々なジャンルの踊りを自分たちで振付けて踊るというグループだったのです。 しかも、そのグループのメンバーは、コンクールで入賞したり、バレエ留学したり、 本当にすごい子達ばかりで、その踊りを見た瞬間、私の中で何かが変わりました。 今まで感じたことのない世界に触れた、何ともいえない気持ちになりました。 私は、それまでダンスなんて習ったこともなかったし、興味もなかったのに。 足は速いほうだったけど、運動もそこまで得意ではありませんでした。 そんな私が、数日後にはバレエを習おうと決めていたのです。 まわりはもちろん反対しました。お母さんは、「今からバレエなんて はじめても遅いよ、やるにしてもせめて受験が終わってからにしたら?」と言いました。 友達も、「バレエなんてやるの〜?バレーボールじゃなくて?」と笑っていました。 でも、なぜか私はどうしてもバレエをやりたいと思ったのです。 受験も失敗する気がしませんでした。 そして、周囲の反対を押し切り、私は未知の世界に飛び込んだのです。お母さんのお友達の 知り合いの方が、バレエ教室を開いたばかりだと聞いて、そこでお世話になることにしました。 はじめは基礎クラスと中高生クラスに入ったけど、中高生クラスではレッスンについていけず、 基礎クラスではまわりは小さな子ばっかりで私だけ中学生という 異様な雰囲気でした。(笑) それに、バレエは見た目と違ってかなりキツかったのです。姿勢はいつでも正して 体を引き上げていないといけないし、常に股関節を開いて、手足のポジションも 正確でないといけない。常に全身の筋肉をコントロールして、 しかも、柔らかく、美しく見えなければならない。 これが本当に大変^^; しかし、それにも関わらず、私はバレエに夢中になっていきました。 本当に少しづつ、少しづつなんだけど、 できることが増えていったり、体が柔らかくなったりしていく度に、抑えられないくらい 嬉しさが込み上げてくるし、なにより楽しい!!きれいな音楽に合わせて踊ると、 とってもリラックスできるし、バレエをはじめてから、「姿勢良くなったね」とか 「やせたね」ってよく言われるようになりました^^。 そして、見事受験にも合格。勉強の合間に通ったレッスンが、逆に息抜きになったので、 受験もあまり苦にならなかったようです。 さらに、私はその高校で、文化祭のステージで観たあのグループの部活に入りました。 みんなレッスンで忙しくて、活動自体は少ない部活だけど、いい人ばかりで、とっても 楽しい!練習の時にはいろいろ教えてもらったり、高体連のダンスコンクールにも 参加したり。コンクールで踊るのは主にモダンだけど、2003年の6月のコンクールでは 県で3位に輝きました。この年の文化祭で、私は初めて振り付けにも挑戦しました。 モダン作品で、衣裳や照明にもこだわって、私なりに自分の世界を表現しました。 部活のメンバーも、OBの先輩も、顧問の先生も、友達も、観に来てくださった お客さんも、予想以上に作品を褒めてくれた。特に部活のメンバーは、 今年の文化祭公演の作品のなかで一番良かった、感動した、とも言ってくれて、 思わず泣いてしまいました。メンバーの中には、本当にプロになれるくらい才能も技術も ある先輩がいて、私なんて足元にも及ばないのに、心から褒めてくれたのが本当に嬉しかった。 バレエの方では、始めて10ヶ月くらいたった夏に、初めての発表会に参加しました。これが 私の初舞台!演目は「くるみ割り人形」の第2幕。私はスペインの踊りと、花のワルツを 踊りました。たくさん失敗しちゃったけど、全然緊張もなくて、本当に楽しく踊れた^^ バレエというか、踊りって、レッスンの時やみんなと踊ってるときも楽しいけど、 やっぱり舞台に立って誰かに観てもらうときが一番最高かも^^。 そして、発表会が終わった2002年9月に、先生からトウシューズを履くお許しをもらいました。 これも本当に嬉しかった!!やっぱりバレエをやる人にとってトウシューズは憧れだもん。 ただ、実際トウシューズでのレッスンは、やっぱり大変でした;今まで出来たことが、 トウシューズを履くと全く出来ない。落ち込んだりもしたけれど、新しいことに挑戦する のは大好きなので、頑張ってレッスンしています^^。 トウシューズを履いて1年たったけど、まだまだまだまだ課題は山積み。 そして、来年の春には、また発表会があります。演目は「眠れる森の美女」第2幕と3幕。 私は、2幕ではコールドの森の精と、3幕では花のワルツ。そしてなんと、 小品集では「ジゼル」第1幕のヴァリエーションを踊ります!! 1人で舞台に立つのも初めてだし、トウシューズで舞台に立つのも初めてで、 まだまだ不安も多いけど、頑張って踊っていい舞台にしたいです。 2003年 冬 |